液体急速冷凍機とは? 食品業界で注目される最新技術の仕組みと導入事例

液体急速冷凍機は、主に食品を短時間で高品質に冷凍する技術を搭載した装置です。従来の冷凍方法と比較して、圧倒的に速いスピードで冷凍でき、作業効率の向上や品質保持に大きく役立ちます。 医薬品や化学製品などにも活用できますが、特に食品業界での需要が高まっています。 本記事では、液体急速冷凍機の基本的な仕組みから、その効果や利点について詳しく解説します。液体急速冷凍機を活用することで、業界内での競争力を向上させ、成功への一歩を踏み出してください。

目次

  1. 液体急速冷凍機とは?
  2. 液体急速冷凍機のメリット
  3. 液体急速冷凍機の導入事例
  4. 液体急速冷凍機の選び方
  5. 補助金制度を使った導入支援
  6. 液体急速冷凍機の利点と選び方を理解して最適な1台を導入

液体急速冷凍機とは?

液体急速冷凍機は、熱を吸収する役割を果たす液体冷媒で短時間に凍結する装置です。食品においては、従来の冷凍庫では難しかった「作りたての食感・風味」や「獲れたての鮮度」をそのまま保存できる点が見逃せません。


液体急速冷凍機の仕組み

テクニカンの液体急速冷凍機「凍眠」は、-30℃の液体アルコールを冷媒として使用し、食品を一気に凍結する仕組みを採用しています。


食品の細胞を壊さずに急速凍結を実現するため、ドリップが通常の10分の1程度に抑えられ、解凍後も風味や食感がほとんど損なわれません。家庭や飲食店で、高品質な冷凍食品が楽しめます。


真空パックや各種パッケージにも対応し、酸化防止や鮮度保持にも効果的です。


食品業界での利用

近年の食品業界では、液体急速冷凍機が広く導入されており、新鮮な食材の長期保存や、シーズン外の食材の取り扱いが可能になっています。


また、導入により品質保持がしやすくなるため、消費者に高品質な冷凍食品を提供することが可能となりました。さらに、レストランでは旬の食材を年間通して提供できるようになり、メニューの幅を広げる選択肢にもなっています。


特にテクニカンの「凍眠」は、魚介類や肉、野菜、スイーツ、さらには生酒まで、実に幅広い食品に活用されています。


液体急速冷凍機のメリット

液体急速冷凍機は、食品の品質・鮮度維持、作業効率の向上、フードロス削減、低ランニングコスト化といった多くのメリットをもたらします。一つずつ確認していきましょう。


品質保持と鮮度維持

液体急速冷凍機の最大のメリットは、食品の品質・鮮度を維持できる点です。


通常の冷凍方法では、食品内部に氷の結晶が形成されることにより、食品の細胞が破壊されてしまいます。


しかし、液体急速冷凍技術では、急速に冷却されることで氷の結晶が小さくなるため、食品の細胞が極限まで保護されます。この結果、解凍後でも新鮮さと風味を維持できるのです。


鮮度保持が難しい魚なども、急速冷凍することで、解凍後も消費者にそのままの美味しさを届けられます。


作業効率の向上

液体急速冷凍機の導入により、作業効率も大幅に向上します。


従来の冷凍方法では、冷凍までに時間がかかり、食品の品質が劣化する懸念がありました。


しかし、急速冷凍機を使用すれば短時間で冷凍が完了し、作業がスムーズに進行します。


大量の食品を短時間で冷凍する必要がある業務用厨房では、作業のスピードと効率が向上し、全体の生産性アップにつながるのも大きなメリットです。


フードロス削減

液体急速冷凍機は、フードロス削減にも役立ちます。食品を迅速に冷凍することで、保存期間が延長され、通常なら廃棄される食品の量を減少させられるためです。


特に、季節限定の食材や、大量に仕入れた食品を長期間保存する際に非常に有効です。例えば、収穫したばかりの野菜や果物を液体急速冷凍機で保存すると、必要な時に解凍して使用できるため、無駄なく食材を使いきれます。


低ランニングコスト

液体急速冷凍機は、ランニングコストが低い点でも優れています。急速冷凍技術により、冷凍時間が短くて済むため、電力消費を抑えられ、長期的な運用コストを縮小可能です。


また、食品の品質を維持できることは、商品価値を高め、売上の向上にもつながります。エネルギー効率の高い液体急速冷凍機を導入すれば、企業の経費を削減しつつ、業界での競争力を高めることも可能です。


液体急速冷凍機の導入事例

液体急速冷凍機の導入により、食品メーカーやレストラン、中小企業などで多くの成功例が出ています。ここでは、テクニカンの液体急速冷凍機「凍眠」の導入事例を3つご紹介します。


山梨県「やまさと」様|お蕎麦の急速冷凍

山梨県でお蕎麦屋さんを営む「やまさと」様では、こだわりの三立て(挽き立て・打ち立て・茹でたて)の味わいをそのまま保存するため、凍眠を導入されました。


お蕎麦を半茹での状態で急速冷凍することで、物販・配送時の衝撃に強くしながら、家庭での解凍時間も短縮。

従来のエアーブラスト式冷凍では麺が脆くなってしまう問題を解決し、香りと食感を保持した商品化に成功されています。


やまさと様の事例はこちら


 


徳島県「株式会社一生」様|復興常備食の開発

徳島県の株式会社一生では、災害時の食料支援を目的とした「復興常備食」の製造に凍眠を活用されています。


自然解凍でも美味しく食べられる冷凍食品を開発し、被災地で素早く対応できる食料供給システムを構築。真空パックのため衛生的で、容器不要で食べられる利便性も備えています。実際に、能登半島地震では1時間で1,500食の配給を実現しました。


「株式会社一生」様の事例はこちら


神奈川県「松道丸」様|生しらすの鮮度保持

神奈川県大磯町のしらす網元「松道丸」様では、水揚げ後の新鮮な生しらすの品質保持のため、凍眠を導入されました。


丁寧な洗浄処理後、平たく真空パックして急速冷凍することで、解凍後も透明感のある美しい生しらすを実現。


従来の空冷式冷凍庫では満足できなかった作業効率とドリップ量の問題を解決し、網元として自信を持って販売できる商品を提供されています。


「松道丸」様の事例はこちら


液体急速冷凍機の選び方

液体急速冷凍機を選ぶ際には、用途や業務内容に合った機種を選ぶことが重要です。処理能力や容量、導入台数の多さ、サポート体制の充実具合などを総合的に検討しましょう。


容量と処理能力

液体急速冷凍機の選定において、容量と処理能力は非常に重要な要素です。一般的には、業務量が多い食品メーカーや大型レストランでは、容量が大きく、高い処理能力を持つ機種が適しています。


テクニカンの液体急速冷凍機は、卸・食品加工・生産者向けの中容量〜大容量に対応する「凍眠」と、飲食店・ECショップ向けのコンパクトな「凍眠ミニ」の2種類をラインナップ。特に「凍眠」は最大凍結能力(1時間に何キロまで冷凍できるか)15~20kg/hから600~650㎏/hまで、大容量かつ幅広く対応できる機種が揃っています。


処理能力が高い機種ほど作業時間を短縮できるため、業務効率化を図りたいなら、扱う容量に合った処理能力を選ぶのが基本です。


導入台数の多さ

導入台数も、液体急速冷凍機を選ぶ上で注目したいポイントです。テクニカンの凍眠は、2024年3月時点で累計3,500台以上の導入実績があります。


豊富な導入実績は、製品の信頼性と性能の証明であり、多くの企業に選ばれ続けている理由の一つとなります。


メンテナンスの充実度

導入後のサポート体制も重要な選択要素です。テクニカンでは、導入前の事前打ち合わせから導入後のアフターフォローまで、充実したサポート体制を整えています。


定期的なメンテナンスや故障時の迅速な対応により、長期間安心して使用できる環境を提供しています。


凍結ノウハウ

液体急速冷凍機を選ぶときは、いかに凍結に対する技術と知識を持っているかの確認も欠かせません。


液体凍結技術のパイオニアとして、テクニカンは豊富な凍結ノウハウを蓄積しています。単に機械を提供するだけでなく、凍結前の前処理や解凍時のコツなど、より美味しく冷凍・解凍するための技術指導も実施可能です。実機による凍結テストも実施し、商品に最適な凍結方法を提案します。


販路拡大支援

液体急速冷凍機を選ぶ時は、販路拡大の支援体制にも注目してみてください。テクニカンでは、凍眠で冷凍した商品の販路拡大をサポートしています。


自社店舗の「TOMIN FROZEN」での取り扱いをはじめ、髙島屋オンラインやAmazonでの販売支援も可能です。


冷凍技術の導入から商品販売まで、トータルでビジネスをサポートしています。


補助金制度を使った導入支援

液体急速冷凍機の導入には一定のコストがかかりますが、補助金制度を利用することで初期費用を抑えられます。食品メーカーやレストラン、中小企業などが対象となる補助金制度をぜひ活用してみてください。


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液体急速冷凍機の利点と選び方を理解して最適な1台を導入

液体急速冷凍機は、食品の品質を保持しながら鮮度を長期間維持するための優れた技術です。急速冷凍を行うことで、食品の栄養価を損なわずに保存することが可能となります。


フードロスを削減し、業務効率を向上させるメリットがあることも見逃せません。


また、液体急速冷凍機の選び方については、容量と処理能力、凍結ノウハウ、販路支援体制などを確認する必要があります。用途や予算に応じた機種を選び、現場に最適な冷凍技術を導入しましょう。


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