【仲卸】マグロの急速冷凍|横浜市中央卸売市場での導入事例
今回は横浜市中央卸売市場でマグロの凍結加工・仲卸業を営まれている菊平さまで取材をさせて頂きました。
目次
菊平様の作業見学開始
仕入れたマグロを捌きます
その日仕入れたマグロを捌いていきます。
サク状にし、真空パック
サクにしたマグロを真空パックしていきます。角を潰さないよう、少し緩めにパックすることがポイントです。
凍眠で凍結
S-220WLで凍結します
菊平様のS-220WLには凍結棚が4段あります。(カスタマイズ可能)1段あたり約10サク入れているとの事で、1バッチで40サクが目安との事。
1サク当たり250gの場合、40 × 0.25kg = 10kgがS-220WLにおける1バッチ分の最大凍結量の目安となります。
凍結時間は大目に見ておおよそ15分との事ですが、S-220WLの凍結能力的には最大で2サイクルというオペレーションになります。
※オペレーション上、よりたくさん凍らせたい場合はS-300W(約30kg/h)、LM-45(約50kg/h)などのラインアップがございます。
凍結完了
凍結が終わったら取り出します。菊平様はボウルにザルを重ね、その中に凍結が完了した商品を入れていきます。こうすることで液切りができるためアルコール代の節約にもなります。こうして回収したアルコールは再度、液槽内に戻して再利用します。
導入後のインタビュー
スタッフさんへのインタビュー
「凍眠の使い勝手はいかがですか?」とスタッフの方にお伺いしたところ、「僕たちにとってもお客様にとっても良いと思います。僕らの方でも売れ残ったものを無理に売る必要が無い」との事。また、食品ロスはかなり削減できるとのご評価もいただいております。食味に関するご評価も高く、「言われないと分からない」と太鼓判を押して頂きました。
荒井社長インタビュー
「根本は良いマグロでなければダメ。」と仰る荒井社長。おろした段階で凍眠をかける価値があるマグロか、生で回すマグロかを判断するそうです。
また、卸先のお客様も購入したマグロのうち、半分は生で持って帰り、もう半分は凍眠して保管しておいてください、と言うような生と冷凍の使い分けが進んでいるとの事です。
続けて、「凍眠を導入してから利益率が2%くらい向上した」とも仰っていました。やはり、鮮度のコントロールができるようになると、無理に売る必要が無いため、商品価値を最大限迄いかした販売戦略ができるようになりますね。
YouTubeでみる
テクニカン広報の所感
取材の中で、「天然物はとれる時期にとっておかないと」と言うコメントを頂いております。魚類は特に季節性がある場合が多く、特にマグロは年末にかけて単価が高騰しますよね。
このようなビジネス環境の中で、凍眠は長期保管にも向いているため、比較的安価な時期にまとめて買っておいて、単価が上がったタイミングで販売すると言う事も可能になります。
お客様の中にはその差益で機械代を回収できる、と仰る方もいるくらい、経営的メリットは大きいでしょう。
また副次的効果として、繁忙期をずらすことが出来る上、アニサキス対策にもなるというアドバンテージもあるため、凍眠は水産関連企業のお客様も非常に多くいらっしゃいます。
上記、列挙しただけでも一石三鳥の凍結装置ですから、経営資源の最適化と言う点では自信をもってお力添えできると自負しております。