A2牛乳を美味しく冷凍!注目の冷凍牛乳とは?
今回オンラインで取材をさせて頂いたのは北海道・十勝で酪農業を営んでいる鈴木牧場の鈴木様です。A2牛乳というお腹を壊しづらい牛乳を凍眠で冷凍し、冷凍状態で販売しています。
牛乳を凍眠で冷凍するメリット
通常、牛乳を冷凍すると成分が分離してしまいます。脂肪と水分等の分離によって、解凍後に元の滑らかな質感や味が失われることがあります。そのため、牛乳を冷凍保管すると言うことは今まで一般的ではありませんでした。
牛乳をはじめ、液体は凍りづらく、空冷式の急速冷凍でも凍結に時間がかかってしまうという特徴があります。一方、液体凍結機である凍眠を使用することによって、液体の持つ高い熱伝導率を利用し、牛乳(液体)であっても素早く凍結をすることが出来ます。よって、解凍後も美味しい状態でお召し上がりいただく事が出来ます。
凍眠を導入した目的
鈴木牧場、鈴木社長
「A2牛乳以外にもこだわりがある」と仰る鈴木社長。なるべく牛にストレスを与えないことを心掛けており、「オーガニック」「グラスフェッド」という点にも強いこだわりと信念があるようです。たまたまストレスフリーな環境で育った牛乳を飲んだところ、大変美味しかったとの事。そこから、「大量生産型」の酪農からの転換に至ったようです。大量生産モデルでは、ホルスタインの品種改良に伴い牛乳がA1になるようです。その「A1」が、お腹がゴロゴロする原因との事。しかし、大量生産モデルから距離を置いた乳牛から搾乳されたA2牛乳はお腹がゴロゴロしづらく、また美味しいとの事。
このようなこだわりのある牛乳をせっかく生産しても、賞味期限の問題が立ちはだかっていました。賞味期限が10日の中、十勝から本州までの物流で2日かってしまい、せっかく良いものをつくっても、賞味期限が販路拡大における足かせになってしまう。そこで賞味期限の延長を目指して凍眠で冷凍したところ、賞味期限が延びただけでなく、「科学的なエビデンスは無いが、味わいの変化も感じられず、むしろ美味しく感じる」と仰います。
取材時(2024年8月)時点では3か月の賞味期限の検査が終わっており、6か月、1年と賞味期限を順次延ばしていく予定との事です。また、海外進出にも積極的であり、現在はシンガポール、ドバイとの商談があるとの事。
十勝の美味しい牛乳を日本全国に、そして海外に販売していく上で、「美味しさを損なわないコールドチェーン」の要として、凍眠をお選び頂いた、ということが伝わった取材でした。(テクニカン広報)
凍眠で冷凍される牛乳